透析をやることになったけど、そもそも透析ってなにするの?
と思っているあなたへ。
今回は透析室で10年以上勤務をしている私が、透析ってなんなのか、
透析はどんなことをするのか。
などを簡単に説明していきます。
先に結論を言ってしまうと、「透析とは弱った腎臓の代わりをしてくれるもの」です。
これから詳しく説明していきます。
腎臓の働き
透析は腎臓の代わりをしてくれると言いましたが、そもそも腎臓ってどんな仕事をしているか知っていますか?
なじみのない臓器だと思いますが、イメージしやすいものだと腎臓は尿を作る仕事をしています。
尿を作ってどうするのか、これから詳しく説明していきます。
腎臓の大きな働きは次の5つ。
- 体に溜まった老廃物・毒素の除去
- 体に溜まった水分の除去
- 血液の電解質・㏗の調節
- 造血ホルモンの分泌
- ビタミンDの活性化
腎不全になると透析が必要
腎臓の働きが本来の10%以下になった状態を腎不全といいます。
腎不全になるとほとんど尿が出なくなり、主な症状として次のことが起こります。
- 高血圧
- むくみ
- 味覚障害
- 呼吸困難
- 不整脈・心不全
腎不全なると、もう腎臓の働きは回復しないため代わりに透析が必要になります。
透析とは
透析について画像を使って説明します。
透析をやる際は、まず腕に2本の針を刺します。
1本は体から血液を抜くためのもので、もう1本は体に血液を返すためです。
ポンプを使って体から抜かれた血液は、ダイアライザーという器械の中で、水や老廃物や毒素が抜かれます。
また電解質やphの調節を行ったのち、血液は体に返されます。
この工程を1回4時間の透析の中で繰り返し行われます。
透析では腎臓の機能をすべて代わりに行えるわけではありません。
造血ホルモンの分泌やビタミンDの活性化はできないため、これらは薬を使って補います。